美術史ワード

ダダイスム

 1910年代半ばにヨーロッパおよびアメリカで同時多発的に興った芸術思想および運動のこと。通称ダダ。信奉する作家をダダイストという。ブルジョワ的な伝統的価値観や第一次世界大戦に対する抵抗と,それによってもたらされた虚無感を表現するために,常識,理性に対する,否定や攻撃,破壊といった態度をとったことが特徴。デモンストレーションやスキャンダルを起こすことで,不合理なものや非審美的,非道徳的なものを賛美した。1924年以後,ダダから離脱したシュルレアリスムが発展するのと前後して,しだいに衰退した。


【関連する主な作家】
フランシス・ピカビア(フランス)
ジャン・アルプ(ドイツ,フランス)
マルセル・デュシャン(フランス)
マン・レイ(アメリカ)

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