美術史ワード

ドイツ表現主義

 20世紀初頭にドイツで展開された芸術運動。対象を客観的に表現することではなく,個人の内面に起こる感情を表現することを重視した。強烈な色彩や極端なデフォルメ,激しいタッチなどが特徴。エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナーらによって1905年に結成された「ブリュッケ」,ヴァシリー・カンディンスキーを中心に1911年に結成された「青騎士」の2グループがこの理念を推し進めようと活動した。絵画からはじまり,やがて文学,演劇,映像,音楽などの分野にも広まった。1933年にナチスドイツが政権を握ると,これらは「退廃芸術」として迫害された。


【関連する主な作家】
ヴァシリー・カンディンスキー(ロシア,ドイツ,フランス)
ケーテ・コルヴィッツ(ドイツ)
エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー(ドイツ)
フランツ・マルク(ドイツ)
アウグスト・マッケ(ドイツ)