美術史ワード

グラフィティアート

 エアスプレーやペンキ,チョークなどを使用して,公共建築の壁や地下鉄の車両などに描かれた落書きの総称。デザイン化した文字で自分やグループの名前を記したり,記号や連続した模様などを描いたりする。社会的,政治的メッセージを含んでいることも多い。1970年代から,おもにニューヨークで盛んになった。1980年代のキース・へリング,バスキアらの登場によって,芸術としての評価が高まり,それにともなって,造形上の特徴を有していればストリートだけではなく,美術館やギャラリーで発表される作品もグラフィティアートとして扱われるようになった。現在も,匿名のアーティスト,バンクシーが,都市から紛争地まで世界各地でステンシルを用いた作品を発表しているほか,多くのグラフィティアーティストが活躍している。


【関連する主な作家】
キース・ヘリング(アメリカ)
ジャン・ミシェル・バスキア(アメリカ)
バンクシー(不明)