12 命の旅

知床に生きる生き物

しれとこ半島

 しれとこ半島は、北海道北東部に位置する。切り立った海岸から1500m級のやまやまがのび連なり、豊かな自然の中に、多様な生き物が生きている。
 流氷でも知られ、半島中央部からみさきにかけての陸地と、周辺の海は、2005年に世界自然さんに登録された。

ヒグマ

 成長すると体長2m、体重200~300kgにもなり、強い力をもつ。植物や虫、魚などどんなものでも食べる雑食性で、馬や牛などのちくや人をおそうこともある。

オオワシ

 日本の鳥の中で最大で、つばさを広げると約2.5mにもなる。北海道以北ではんしょくし、しれとこには、冬を過ごすためにわたってくる。

エゾシカ(おす)

 日本では、北海道でのみ生息する。本州にすむニホンジカよりも大きく、おすは体重150kgにもなる。

シャチ

 クジラやイルカの仲間。体長は、おすは7〜10m、めすは6〜8mにもなる。魚類の他、海鳥やアザラシ、クジラなども食べ、「海の王者」ともいわれる。

ゴマフアザラシ

 海氷上で子どもを産み育てる。体長は1.8m程度。なかにごまをまいたような、はん点がある。

クリオネ

 まきがいの一種で、貝がらはなく、体がむき出しになっている。水中をまうようにして泳ぐ。1~2月、流氷にできたあなれ目に入って、やって来る。

〈写真7点/アフロ〉