21 五十五年目の恩返し

ユダヤ人の受けたはく害

ナチスのユダヤ人へのはく害

 1933年から1945年にドイツを支配した、アドルフ・ヒトラーが率いるナチスは、ユダヤ人に対して、はげしい差別を行った。ユダヤ人は、全ての職業から追放され、生活しゅだんや財産をうばわれ、苦しい生活をしいられた。ユダヤ人の教会や商店、じゅうたくがおそわれる事件も起こった。
 第二次世界大戦が始まると、女性や子どももふくむたくさんのユダヤ人が、ナチスが各地に設けたしゅうようじょに送られ、ガス室などで殺害された。そのぎせい者は、600万人に上るといわれている。

はく害されるユダヤ人の人々(1943年)

〈写真/AP/アフロ〉

強制しゅうようじょ

 多くのユダヤ人などが殺された、強制しゅうようじょの一つ、「アウシュビッツ=ビルケナウ強制しゅうようじょ」は、人類のあやまちを示す「負の世界さん」として、世界文化さんに登録されている。

アウシュビッツ=ビルケナウ強制しゅうようじょ

〈写真/アフロ〉

アンネ・フランク

 ユダヤけいドイツ人の少女 アンネ・フランクも、家族と共に、はく害を受け、長い間、かくれ家生活を送った。アンネは、1944年に強制しゅうようじょに入れられ、15さいでしゅうようじょで病死した。アンネが、かくれ家生活の中でつづった日記は、戦後『アンネの日記』として出版され、これまでに世界中で読まれている。

アンネ・フランク

〈写真/Anne Frank Fonds Basel/ゲッティ・イメージズ〉