アールヌーヴォー
19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパそしてアメリカに広がった国際的な美術運動。フランス語で「新しい芸術」の意味で、ドイツでは「ユーゲントシュティール」、イギリスでは「モダンスタイル」、スペインでは「モデルニスモ」ともよばれる。新しい様式によって生活空間を美化しようとした。
植物モチーフなどの優美な曲線を用いた装飾的なデザインが特徴で、建築や装飾芸術を中心に、工芸、ポスターなど幅広い分野に展開した。建築においてはこの頃から鉄やガラスといった新しい素材が積極的に使われ始めた。
しなやかな曲線や植物文様を女性像と組み合わせたポスターを描いたアルフォンス・ミュシャや、パリの地下鉄の入り口を設計したエクトール・ギマール、動植物をモチーフにガラス作品を制作したエミール・ガレなどが代表的な作家。