美術史年表

美術史用語

ルネサンス

広い意味では、14世紀から16世紀にかけてイタリアを中心に広まった、古代ギリシャ・ローマ文化の復興と人間性の回復を目ざした文化運動のこと(「ルネサンス」は「再生」という意味で、19世紀に名づけられた)。美術の分野では、15世紀初め以降、古代彫刻の人体表現を手本としつつ、自然の美や現実世界の価値にも目を向け、それを写実的かつ理想化して表現するようになった。遠近法の完成や油絵の具の開発など、技術的にも大きな進歩を遂げた。

特に15世紀末から16世紀初頭はルネサンス美術が完成を迎える「盛期ルネサンス」とよばれ、万能の人として知られるレオナルド・ダ・ヴィンチや、力強く革新的な人体表現を追求したミケランジェロ・ブオナローティ、自然で優美な作品を残したラファエロ・サンツィオらが活躍した。盛期ルネサンスの美術は以後数百年にわたり西洋美術の模範とされた。

【関連する主な作家】
ドナテッロ(イタリア)
サンドロ・ボッティチェリ(イタリア)
レオナルド・ダ・ヴィンチ(イタリア)
アルブレヒト・デューラー(ドイツ)
ミケランジェロ・ブオナローティ(イタリア)
ラファエロ・サンツィオ(イタリア)
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(イタリア)