ギリシャ美術
紀元前10世紀中頃、エーゲ海の周辺地域で開花した美術。ギリシャ神話を題材にした作品が多く、神々が人間と同じような姿や感情をもつと考えられていたことから、完全な美しさや調和を追求した人体表現に特徴がある。
ギリシャ美術は、様式の違いから、幾何学様式期(紀元前10世紀~7世紀初め)、アルカイック期(~前5世紀初め)、クラシック期(~前330年頃)、ヘレニズム期(前323~31年)の四つの時代に分類される。ギリシャが政治的に黄金期を迎えていたクラシック期の「パルテノン神殿」や、アレクサンドロス大王の東方遠征によってギリシャとオリエントの文化が融合したヘレニズム期の「サモトラケのニケ」「ミロのヴィーナス」などが代表的な作品。