16 「ソーセージ」の悲しい最後

知床半島の生物を見てみよう

しれとこ半島

知床半島

知床半島は、北海道ほくとう部に位置する。切り立った海岸から1200~1600mの山々が連なり、豊かな自然の中に、多様な生物が生きている。

流氷でも知られ、半島中央部からみさきにかけての陸地と、周辺の海は、2005年(平成17年)に世界自然遺産に登録された。

ヒグマ

ヒグマ

成長すると、おすで体長約2m、体重150~400kg、めすで体長約1.5m、体重約100~200kgになる。国内の陸上野生生物としては最大級で、強い力をもつ。植物や虫、魚類など、どんなものでも食べる雑食性。馬や牛などのちくや人をおそうこともある。

シャチ

シャチ

クジラやイルカの仲間。体長は、おすは7〜10m、めすは6〜8mにもなる。魚類の他、海鳥やアザラシ、クジラなども食べ、「海の王者」ともいわれる。

シマフクロウ

シマフクロウ

全長66~69㎝、つばさを広げると180cmに達する、日本最大のフクロウ。魚類の他、両生類、こうかく類、鳥類、小型にゅう類なども食べる。生息地に人間が入りむことによるはんしょくへのえいきょうや、交通事故、感電事故などによって、ぜつめつの危機にさらされている。

カラフトマス

カラフトマス

サケ類の一種で、全長は45~60cmになる。ほく36度以北の太平洋、ベーリング海、オホーツク海、日本海と北極海の一部に生息し、北海道では、8~10月にせんさかのぼってくる。

クリオネ

クリオネ

巻貝の一種で、成体になるとかいがらを失い、水中をうようにして泳ぐ。1~2月、流氷の接岸とともにやって来る。

シレトコスミレ

シレトコスミレ

知床とえとろふ島、くなしり島だけに分布する高山植物。知床連山の砂れき地(砂や小石、2mm以上のがんぺんおおわれている場所のこと)で、6月ごろに白い花をかせる。

〈写真7点:アフロ〉