知床半島
知床半島は、北海道北東部に位置する。切り立った海岸から1200~1600mの山々が連なり、豊かな自然の中に、多様な生物が生きている。
流氷でも知られ、半島中央部から岬にかけての陸地と、周辺の海は、2005年(平成17年)に世界自然遺産に登録された。
ヒグマ
成長すると、雄で体長約2m、体重150~400kg、雌で体長約1.5m、体重約100~200kgになる。国内の陸上野生生物としては最大級で、強い力をもつ。植物や虫、魚類など、どんなものでも食べる雑食性。馬や牛などの家畜や人を襲うこともある。
シャチ
クジラやイルカの仲間。体長は、雄は7〜10m、雌は6〜8mにもなる。魚類の他、海鳥やアザラシ、クジラなども食べ、「海の王者」ともいわれる。
シマフクロウ
全長66~69㎝、翼を広げると180cmに達する、日本最大のフクロウ。魚類の他、両生類、甲殻類、鳥類、小型哺乳類なども食べる。生息地に人間が入り込むことによる繁殖への影響や、交通事故、感電事故などによって、絶滅の危機にさらされている。
カラフトマス
サケ類の一種で、全長は45~60cmになる。北緯36度以北の太平洋、ベーリング海、オホーツク海、日本海と北極海の一部に生息し、北海道では、8~10月に河川を遡ってくる。
クリオネ
巻貝の一種で、成体になると貝殻を失い、水中を舞うようにして泳ぐ。1~2月、流氷の接岸とともにやって来る。
シレトコスミレ
知床と択捉島、国後島だけに分布する高山植物。知床連山の砂れき地(砂や小石、2mm以上の岩片で覆われている場所のこと)で、6月頃に白い花を咲かせる。
〈写真7点:アフロ〉