18 見えない誰かと

インターネットの特性を知ろう

私たちの生活に欠かせないものとなっているインターネットには、さまざまな特性があるといわれています。ここでは、その中のいくつかをしょうかいします。

スマートフォンの特性

■目の前に相手がいなくてもやり取りできる(非対面性)

インターネット上では、メールやチャットのような文字情報のやり取りを通して、目の前に相手の姿が見えなくてもコミュニケーションを取ることができます。実社会において対面でコミュニケーションを取るときには、表情やこわいろなどで伝わっているニュアンスが、文字情報だけのやり取りでは伝わりにくくなります。それが原因で生まれるトラブルもあることを、意識しておきましょう。

■世界中のだれもが見られる(公開性)

インターネット上に発信された情報は、基本的に世界中のだれもが見られるものです。友達どうしのやり取りのつもりで、公開のサービスに不適切な写真や情報をけいさいして起こるトラブルがひんぱつしています。一度インターネット上にアップされた情報は、公開される可能性があるという感覚をもつと同時に、情報を発信するときは著作権・しょうぞう権を守るという意識ももつことが必要です。

■あっという間に情報が広がる(拡散性)

インターネット上に発信した情報、特に、話題性のある情報や、ハッシュタグ(言葉の最初に#を付けて発信されるキーワードで、けんさくに使われる)を付けて意図的に拡散するようにしている情報は、またたく間に広がることがあります。情報を発信した本人が意図していなくても、その情報を得た第三者によって、さらに多くの人に広がることもあります。どんな情報を発信するか、よく考える必要があります。

■必ず記録が残る(記録性)

一度発信した情報は取り消せないことが多く、必ずどこかに記録が残ります。自ら名前を明かしていなくても、だれが発信した情報かを記録する仕組みがあります。インターネット上にだれがいつ何を発信したかを調べることは、みなさんが考える以上に容易です。進学や就職等、自分の将来を決める重要な場面で、過去にどんなことを発信してきた人物なのかをさかのぼって調べられる可能性があることを、忘れないようにしましょう。

■信用できない情報もふくまれている(しんぴょう性)

インターネット上ではだれもが情報を発信できるので、信用できない情報も多く、情報を取得する際には、その情報が正しいかどうかを必ず確かめる必要があります。コミュニケーションを取る相手をしっかりかくにんすること、セキュリティの意味から、しんらいできるサイトであることを必ず確かめるようにしましょう。

■情報が第三者に取り出されることがある(流出性)

インターネット上には、接続しただけで自分のコンピュータにしんにゅうされたり、情報を取り出されたりするような危険な仕組みが存在します。信用できないサイトには接続しないようにしましょう。



これらの特性に目を向けると、身近なところで起きがちなインターネットのトラブルの原因が見えてきます。インターネットをよりよく使うにはどうすればいいか、これからも考えていきましょう。

特性を理解して使おう

〈イラスト:まつだ こうた〉