しょうゆ造りの工程
ここで紹介するのは、一般的なしょうゆ造りの工程です。それぞれのしょうゆ蔵や工場によって、原料や工程には独自の工夫がなされています。
しょうゆの主原料は大豆、小麦、食塩。大豆は蒸して、小麦は炒って砕き、分解されやすい状態にする。
蒸した大豆と炒った小麦に種麹を付けて繁殖させる。室とよばれる高温多湿の密閉された空間で3日間ほどかけて造られる。麹菌が繁殖しやすい温度と湿度に調整することが職人の仕事。
麹に塩水を加えてもろみを造る。しょうゆ造りにおいていちばん長い時間がかかる工程。もろみは、見た目は水分の多いみそのような状態で、仕込んだ直後は大豆や小麦の形を確認できるが、時間がたつと、菌(微生物)の働きによって、溶けて色もしだいに濃くなる。
熟成したもろみを布に入れて搾り、しょうゆと搾りかすに分離させる。
搾ったしょうゆに熱を加える。菌(微生物)の活動を止めて、色を調え、しょうゆ独特の香りづけをする。火入れとは別の方法で、菌(微生物)の活動を止めるところもある。
余計な雑菌などが入らないように細心の注意をして瓶に詰め、ラベルを貼って完成。
〈監修、写真(原料処理・麹造り・圧搾):高橋万太郎(職人醤油)〉