20 木桶仕込みのしょうゆを伝える

しょうゆの造り方を見てみよう

しょうゆ造りの工程

ここでしょうかいするのは、いっぱん的なしょうゆ造りの工程です。それぞれのしょうゆぐらや工場によって、原料や工程には独自のふうがなされています。

①原料処理

しょうゆの主原料は大豆、小麦、食塩。大豆はして、小麦はってくだき、分解されやすい状態にする。

原料処理
上が塩、右下が小麦、左下が大豆。黒豆を使うくらもある。

こうじ造り

した大豆とった小麦にたねこうじを付けてはんしょくさせる。むろとよばれる高温湿しつの密閉された空間で3日間ほどかけて造られる。こうじきんはんしょくしやすい温度と湿しつに調整することが職人の仕事。

麹造り
表面に付いた白い粉状のものがこうじきん

③もろみ造り(はっこう・熟成)

こうじに塩水を加えてもろみを造る。しょうゆ造りにおいていちばん長い時間がかかる工程。もろみは、見た目は水分の多いみそのような状態で、仕込しこんだ直後は大豆や小麦の形をかくにんできるが、時間がたつと、きんせいぶつ)の働きによって、けて色もしだいにくなる。

もろみ造り
教材に登場するしょうゆぐらでは、この工程でおけが使われる。おけに入れられたもろみは、長いものでは、3年から5年をかけて、熟成される。(ヤマロクしょうにてさつえい。)

圧搾あっさく

熟成したもろみを布に入れてしぼり、しょうゆとしぼりかすにぶんさせる。

圧搾(岡本醤油醸造場(株))
ふくろに入れたり、ふろしき状の布で包んだりと方法はさまざま。(岡本おかもとしょうじょうぞう場(株)にてさつえい。)

⑤火入れ

しぼったしょうゆに熱を加える。きんせいぶつ)の活動を止めて、色を調ととのえ、しょうゆ独特の香りづけをする。火入れとは別の方法で、きんせいぶつ)の活動を止めるところもある。

びん

余計なざっきんなどが入らないように細心の注意をしてびんめ、ラベルをって完成。

〈監修、写真(原料処理・麹造り・圧搾):高橋万太郎(職人醤油)〉