ビザンティン美術
東ローマ帝国(ビザンティン帝国)の首都、ビザンティウム(のちのコンスタンティノープル、現在のイスタンブール)を中心に栄えた中世キリスト教美術。精神的・霊的なものを求め、重厚感のある様式と、鮮やかな色彩や豪華な装飾性が特徴としてあげられる。1000年にわたって続いたビザンティン美術の影響範囲は広く、イタリア、バルカン半島、東欧、ロシアなどにまで及んだ。
6世紀のユスティニアヌス帝時代に黄金期を迎える。この時代に建てられた、天空を思わせる円い屋根(ドーム)をもつ「ハギア・ソフィア大聖堂」が代表的な作品。サン・ヴィターレ聖堂の「皇妃テオドラ」のような、小さな色ガラス片や大理石の石片などを貼り合わせて描くモザイク画も多くつくられた。