美術史ワード

レアリスム

 写実主義のこと。モチーフを様式化して表現することなく,作者の主観や想像力を抑えて目に見えるものをありのまま精密に再現しようとする創作態度をいう。文学分野でも使われる用語だが,美術史上の限定された意味では,19世紀中頃,フランスを中心に興った美術運動を指す。古典古代とルネサンスの芸術を手本とする新古典主義,想像力によって人間や自然のドラマを描こうとするロマン主義に対して,庶民,労働者の生活や自然をありのままに描こうとした。


【関連する主な作家】
カミーユ・コロー(フランス)
オノレ・ドーミエ(フランス)
ジャン・フランソワ・ミレー(フランス)
ギュスターヴ・クールベ(フランス)
イリヤ・レーピン(ロシア)

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