ダダイスム
第一次世界大戦をきっかけに、ヨーロッパとアメリカで同時多発的に始まった芸術思想およびその運動。通称ダダ。無意味で愚かな戦争への抵抗や、それを止めることのできない文明への不信感を表現するために、常識や理性に対する否定、攻撃、破壊といった態度をとったことが特徴。表現方法やスタイルに決まりはなく、それまでの芸術に対する価値観や考え方を白紙に戻すような作品を発表した。
詩人のトリスタン・ツァラとともにダダイスムを創始したジャン・アルプや、レディーメイド(既製品)の男性用小便器に「泉」とタイトルをつけて展覧会に出品したマルセル・デュシャンらが代表的な作家。その活動はしだいにシュルレアリスムへと受け継がれていった。