シュルレアリスム
日本語では「超現実主義」と訳される。1924年、フランスの詩人アンドレ・ブルトンが『シュルレアリスム宣言』を刊行したことで始まった美術運動。伝統的な価値観や社会的通念からの脱却を目ざし、夢や無意識の世界に現れる、人間の不条理な側面を表現した。美術の新しい可能性を求め、コラージュやフロッタージュ、デカルコマニーなどの新しい表現技法が次々と開発されたことも特徴である。この運動には多くの作家が参加し、第二次世界大戦後に始まるさまざまな美術運動に大きな影響を与えた。
写実的な手法で人間の無意識の世界を描いたサルヴァドール・ダリや、現実にはありえない組み合わせで幻想的な世界を構成したルネ・マグリットなどが代表的な作家。