ロココ
18世紀、フランスを中心にヨーロッパで流行した美術様式。17世紀における壮大で儀式的なバロック美術に対する反動として生まれ、軽やかで親しみやすく、甘く優美な雰囲気をもつことが特徴。絵画だけでなく、建築や室内装飾、工芸品などにも展開した。建築では渦巻細工のような曲線的なデザインや、貝殻や天使などのモチーフを取り入れた装飾が多く見られ、金工、服飾、陶磁器などの分野でも華麗な工芸装飾が発達した。
田園での男女の戯れやダンス、音楽を主題に描いたアントワーヌ・ヴァトーや、軽快な筆づかいで貴族の肖像画などを手がけたジャン・オノレ・フラゴナールらが代表的な作家。