美術史年表

美術史用語

象徴主義

19世紀後半の繁栄を支えた、衣食住などの物質的なものを重視する考え方への反動で、目に見えない神秘的な世界や抽象的な観念といった精神的なものを表そうとした芸術運動。日常をあるがままに表そうとするレアリスムや自然主義(絵画では印象主義)に反発する形で、19世紀末から20世紀初頭にかけて、美術、音楽、演劇など幅広い分野に広がった。夢や幻想、死、愛など、神秘的なテーマの作品が多いことが特徴である。「サンボリスム」「シンボリズム」ともよばれる。

神話や宗教を題材にして物語性のある神秘的な作品を描いたギュスターヴ・モローや、身のまわりの花などを幻想的な色彩で描いたオディロン・ルドン、作品「叫び」で恐怖や不安など内面の世界を表したエドヴァルド・ムンクらが代表的な作家。

【関連する主な作家】
ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ(フランス)
ギュスターヴ・モロー(フランス)
オディロン・ルドン(フランス)
ポール・ゴーギャン(フランス)
エゴン・シーレ(オーストリア)
エドヴァルド・ムンク(ノルウェー)

【関連する美術史用語】
レアリスム